こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早祥一郎です。
あなたの会社では、「在庫管理」はできていますか?
「管理はできていないけれど、わが社には原料や資材の在庫が余裕をもって大量にストックしてあるので大丈夫」
「腐るものではないし、いつか使えるから、とりあえず取っておきたい」
「在庫管理したいとは思っているけれど、規格品ばかりじゃないから難しいよ…」
こんな風に、最初から管理することを諦めてはいませんか?
本記事では、工務店における在庫管理の始め方とコツについて説明します。
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目次
なぜ「過剰在庫」が起こるのか
建築系の会社の場合、倉庫にたくさんの建材をストックしてあることがあります。
これは、現場で余ったものを引き上げてきたり、誤発注や手違いにより使えなかったものがそのまま積まれていたりするからです。
その場で捨てるのはもったいないですので、どこか他の現場で流用できればベストです。
しかし、往々にして、倉庫に置きっぱなしで、使われずにホコリをかぶって何年も経ってしまうもの。
気づいたときには、倉庫は足の踏み場もなくなっているわけです。
在庫管理を疎かにするデメリット
商品、資材、仕掛品などが、倉庫の中に積まれ、埃をかぶって何年もそのままになっていると、どのようなことが起こるでしょうか。
①劣化
一つ目は「劣化」です。
カビなどで劣化が起こります。
段ボールに入っているものは、箱や商品そのものにカビが生えるかもしれません。
金属やプラスチック、使いかけの塗料なども、品質劣化が起こることでしょう。
つまり、「いざ使いたいときに、実は全く使い物にならなかった」という事態が生じる可能性があります。
また、劣化したものは流用することはできないでしょう。
在庫を管理することは、品質を安定させることでもあるのです。
②機会損失
二つ目は「機会損失」です。
倉庫の中にストックがあれば、確かに「モノ」はそこにあることでしょう。
しかし、「何がどこにあるか」を「誰もが」分からなければ、それは「そこにないもの」と一緒です。
結局、
「在庫は存在しているが、発注してしまった」
「在庫はあったが、見つからないので新しいものを買ってしまった」
など、使用機会の損失が起こります。
③余計な維持費用の増加
三つめは「余計な維持費用の増加」です。
「モノがそこにある」ことは、そこにスペースがあるということです。
「倉庫は自社の土地なので問題ない」といって、倉庫をパンパンにしてしまったら、通路は狭まり、作業性が悪くなります。
出し入れする作業も頻繁に発生することでしょう。
棚卸を行っている場合、ものがあればあるほど手間が増えることになります。
必要のないものが溜まるほど、これらの「余計な維持費用」が増えることになります。
在庫管理するために必要なこと
では、いざ「在庫管理をしよう!」と思っても、やみくもにモノの数を数えていけばいいわけではありません。
今まで全く取り組んでいなかったのであれば、次の3つのステップを踏んで進めていきましょう。
STEP1 現状を把握する
在庫管理をする、というと「わが社にはどんなソフトやシステムが合うだろうか」と、管理システムから探し始めようとするかもしれません。
でも、その前にすべきことがあります。
それは、「わが社に今あるもの」「これから使うもの」を正確に把握することです。
私がクライアントさんのお手伝いに入るとき、ほぼすべてのケースで最初にやるのが、整理です。
整理、つまり「全部出して、確認して、使わないものは捨てる」こと。
この「全部出す」がなかなか億劫なのですが、全部出さないと「何があるのかわからない」ので、必ず全部出してもらいます。
STEP2 使われていないものは処分する
こうして現状確認出来たら、「使わないものは捨てましょう」と強く勧めます。
モノを捨てることに抵抗感を持つ人は多いです。
特に経営者は、会社にあるものすべてが自分の懐を痛めたもの、という意識がありますから、それを捨てるのに抵抗感があるのは、当然です。
ただ、そうはいっても、結局「使わないものはゴミ」になってしまうのです。
ゴミを放置しておくと、場が荒れます。
場が荒れると、気持ちも荒れます。
このような要素は、一刻も早く除去せねばなりません。
だから私は、反発や抵抗があっても、強く「捨てる」ことを説くのです。
使わないものを捨てて、ストックの物量を減らす。
そうしてはじめて、在庫管理の基盤が整います。
こちらの写真は、冒頭の物置から「不要なモノ」を整理した状態です。
こうなると、在庫ひとつひとつに気を配ることができるようになります。
STEP3 まずはシンプルなシステム(しくみ)からつくる
とはいえ、そのまま放っておけば、半年後や一年後に、また在庫が増えてしまいます。
ここではじめて「在庫の管理の方法」を考えます。
ただし、最初から高価な在庫管理ソフトを使ったり、独自の在庫管理システムを構築する必要はありません。
むしろそうしたものは、扱いきれなくて、結局使いこなせない、ということになりがちです。
まずはもっとシンプルで、単純なものから始めましょう。
たとえば、このようなホワイトボード。
建設系の会社の場合、ここに
- 現場から引き揚げてきた資材
- 誤発注で余ってしまったりした建材
を、書き込んでいくのです。
このホワイトボードを、事務所の目立つところに掲示しておきましょう。
そして、折に触れて、たとえば朝礼などで、皆で内容を確認するのです。
そうすることで、これらの在庫を他の現場で流用する意識が芽生えます。
実際に使ったら、リストから消していきます。
なるべく早く、すべてを消したいですね。
リストアップしたものすべてを流用することはできなくとも、多くを有効活用できることでしょう。
この簡単な仕組みが滞りなく運用できるようになった時が、デジタル化への移行のタイミングです。
まとめ
「在庫管理」というと、何か難しく聞こえるかもしれませんが、要はそうじの延長線上にあるアクションです。
モノを減らし、リストアップする。
これだけで、物事はずいぶんと進みます。
ぜひ、「いったんすべて出す」からスタートしてみてくださいね。
とはいえ「どこから手を付けたらいいかわからない…」とお悩みであれば、どうぞオンラインセミナーに参加してみてくださいね。
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