「コト」の課題の解決に、「モノ」の整理が必要な理由【そうじの力で組織風土改革】

こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社　株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早祥一郎です。

私の仕事は、企業の「環境」を整備することを通じて、よりしなやかで強固な組織を作ってもらうこと。
入り口は「モノの整理整頓」なのですが、そこから派生した「コトの整理整頓」も支援しています。

「モノ」を整理整頓していくと、社内の人間関係だったり、不文律だったり、ルールや仕組みの課題が表出してきます。
それを「見なかったこと」にしてしまうと、組織変革は到底成し遂げることができないからです。

今回は、環境整備における「コト」と「モノ」の関係性についてご紹介します。

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「モノ」の整理を進めると、「コト」の課題が明らかになる

環境整備における「コト」と「モノ」の関係性について、ある会社の事例から見ていきましょう。

明らかになった「お金の課題」

A社では毎月1回、全社員に集まってもらって、環境整備の研修・ミーティングを行っています。

セオリー通り、最初はモノの整理からスタートしました。
不良在庫や資材、多すぎるストックや保管期限が切れた書類などをどんどん捨てていくことで、スペースが拡がってきました。

すると、モノが減っていくと同時に、なんとお金の流れについての問題が見えてきました。

人によってバラバラの処理をしていることが明らかになったのです。

お金の問題は喫緊の課題です。
一旦モノの整理の手を休め、A社では「お金の流れ」の整理をすることになりました。

やることは、モノの整理整頓と変わりません。

1. お金の処理に関する帳票類を全部出す
2. 実際にどのような処理をしているのかをやってみる。
3. 流れをホワイトボードに図示する。

このように、業務を一旦全部「見える化」します。

それを全員で見ながら、

• BさんとCさんのやり方で、違っている部分があるのかどうか？
• 違っているとすると、どちらのやり方が正しいのか？
• 本来はどのようにやるのが正しくミスが少なくかつ効率が良いのか？

これらを皆で議論していき、結論を出していき、ルールを決めました。

他にも、関連する「コトの課題」が明らかに

こうして「お金の流れ」の整理整頓を進めていくと、今度は「営業関連の書類の流れ」にも課題があることが見えてきました。
こちらも同じように「見える化」し、ルールを検討して、仕事の仕方を統一化していくことになりました。

このように、「モノ」の整理を進めていくと、社内にある
「不都合なコト」
「目の前のタスクに追われ、見て見ぬふりをしていたコト」
が現れてきます。

「コト」の課題の背景には、「不要なモノ」の存在がある

世の中には「企業内のコトの課題」の解決を目指すツールが沢山あります。
勤怠管理、人事管理、生産管理、販売管理、会計管理、営業管理、顧客管理など…。
どれも、企業の抱える一部の課題を解決し、生産性を向上させる便利なツールです。
これらを一切使用していないという会社はないでしょう。

ところが、

• 前任者からの引継ぎがうまくいかなかった
• 勝手が悪いところを工夫と運用でカバーし始めたものが収拾がつかないほどになってしまった
• 使用ルールが口頭でしか説明されていない

など、使い方のルールが曖昧になったまま、利用されていることも多々観測されます。

そんな「コト」の課題を解決するためには、その課題だけを見ればいいかと言えばそうではありません。

なぜなら、「コト」が複雑化してしまう背景には、業務の増加や複雑化によって放っておかれてしまった「モノ」の存在があるからです。

モノとコトは表裏一体、繋がっています。

「モノ」を整理したときに現れた「コト」の課題を解決しなければ、社風の変革に必要な「モノを捨てきる」ことは達成できません。

そして「コト」の課題だけを見て、「モノ」の整理には取り組まないのであれば、「自社に本当に必要なツール」を選ぶことはできないのです

まとめ　環境整備は、組織の膿出し

「モノ」も「コト」も一旦すべて出し、現状を明らかにし、社長以下全員で受け入れる事。
環境整備とは、組織の膿出し、と言い換えてもいいかもしれません。

とてもしんどく、大変な取り組みです。。
しかし、だからこそ、全員で取り組むことでスタートラインに立て、「より良く変えていこう」という機運が高まります。

社風が変わっていくのです。

もし「自分たちだけでは限界」とお感じの際は、どうぞ私たちを頼ってくださいね。

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