社内の悪しき「明文化されていない慣習」。”整理”で見つけ出そう!【そうじの力で組織風土改革】

「残業時間がなかなか減らない」
「プロジェクトチームを作って働き方改革を進めているが、いまいちうまくいかない」
もし、そんなお悩みがあれば、フォーカスする視点を少し変えてみましょう。

「社内でなんだかごちゃごちゃしているところ」に、ひっそりと隠れている問題があるかもしれません。

こんにちは。
そうじで組織と人を磨く、日本で唯一の研修会社 株式会社そうじの力
代表取締役・組織変革プロデューサーの小早 祥一郎です。

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整理の効能は「見えない問題を表面化させる」こと

支援導入時、私は会社の現場、つまり、

  • 事務所のデスク
  • 製造業の製造ライン
  • 建築業の建築現場

など、実際の現場で現物を題材にして、皆さんに「整理」を体験してもらう実習を重視しています。

環境整備とは、「整理、整頓、清掃をつうじて組織を強くしなやかにしていく」取り組み。
それらは頭で考えるよりも、実感を持ってもらった方が、取り組みへのイメージが湧きやすいからです。
そして、実際に手を動かして整理することで、「今までは特に問題として認識されていなかったこと」が表面化してくるからです。

いったん全部出すと、「問題」に気が付ける

とある会社の事例です。
共用で使っている、荷物の発送作業スペースの作業台に、マジックやペン、荷造り用の養生テープが、たくさん入っています。

みんなでいったん全部出して、中身を検分しました。
気になったのは、荷造り用の養生テープ。
同社では、用途に応じて、ピンクや黄色、緑色、白などのテープを色分けして使っています。
ところが、よく見てみると、ピンクのテープが3巻あるのですが、その1巻の色が微妙に違うのです。

聞けば、最近、メーカーが仕様を変更したとのこと。
そして、以前の仕様のものも、在庫としてまだ残っているようす。

「今後どちらを使っていくのですか?」と聞くと、誰もが首を傾げていました。

ここであらわになったのは、
「養生テープの使い分けのルールがきちんと周知徹底されていない」
ということ。

あらためてルールを確認し、周知徹底するために、
「現在使用しているテープのメーカー名・品番を棚に掲示していこう」
ということになりました。

こうしておくことで、発注の担当者が不在でも、欠品が起こらないようになりました。
また、メーカー欠品の場合の対応も決めることができるようになりました。

「明文化されていない慣習」を見つけ出せ!

多くの企業において、ルールが曖昧だったり、きちんと周知されていなかったりします。
担当の一人だけが「こうする」と決めていて、その人が不在だと仕事が進まない、ということもあります。
これらは言わば「企業内の明文化されていない慣習」です。

この慣習は、業務が通常通り行われている間は、問題を引き起こすことはありません。
ところが、担当者が急に休んだり、人が急に抜けたり、新しい人が入ったりなど、ひとたび
「イレギュラー」
が起こると、無用なトラブルやストレスを引き起こします。

ルールを明確化し、守りやすく工夫することは、責任の所在を明らかにします。
その権限をもってできること、人に頼るべきことを、線引きしてくれます。
新人・古参社員関係なく、誰もがストレスなく働ける職場環境をつくることができます。
社内評価の基準にも活用できることでしょう。

まとめ

「整理・整頓をしましょう」。
いくら口で言っても、なかなか進まないのは、この「明文化されていない慣習」が目の前に現れてこないからです。

「残業を減らしましょう」と言う前に手を動かしましょう。
ごちゃごちゃしているものを、面倒でもまずは出してみましょう。
そこから「問題」や「課題」が表面化し、「働きやすい会社」づくりが始まります。

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整理の効能を動画で解説しています

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