事例紹介

グループ・部署の枠を超えた協力の風土が出来てきた!(島根県 バス運行業)

事例紹介

グループ・部署の枠を超えた協力の風土が出来てきた!(島根県 バス運行業)

島根県益田市に本拠をおき、県内の路線バスおよび県外への長距離バスを運行する石見交通(株)。
営業拠点は七か所、四つのグループ会社を擁する、地元では大きな会社です。
2015年より、弊社がお手伝いしての「そうじの力」の取り組みが始まりました。

同社の「そうじの力」の3つの特徴と、そこから発生した成果をご紹介します。

特徴① 部署の枠を超えた協力体制

一つ目は、部署の枠を超えた協力体制があるということ。

たとえば、バスの点検・整備・修理を行う整備工場。
当初は、部品や工具などが溢れかえり、オバケ屋敷といってもいいくらい乱れていました。
まずは整理、つまり、必要なものと不要なものを仕分けし、不要なものを捨てなければいけません。
この作業には人手が要ります。工場の整備員たちだけではなかなか進みません。
そこで、「そうじの力」委員会の澄川委員長たちが、「自分たちも協力するよ」と声をかけ、別部署の人も全員がツナギを着ての作業となりました。

足の踏み場もないような状態だった部品庫は、どこにどの部品があるのかひと目で分かるような整えられた空間に大変身しました。

こうした協力体制は、いたるところに見られます。

経理、労務、総務などの事務部門では、古い書類の整理に、一緒に取り組みました。
歴史のある会社だけに、昭和の時代の書類もたくさん積もっています。
中身を確認し、不要な物を仕分けし、トラックを動員して、捨てる書類を運び出していきました。

当初はデスクの上に山積みだった書類もすっかり姿を消し、今では事務所内は「机上ゼロ」の美しい環境になっています。

特徴② 乗務員も自発的に取り組む

二つ目の特長は、バスの乗務員たちが自発的にそうじに取り組んでいるということです。

乗務員たちはシフトで動いているため、まとまった時間が取れず、委員会にも参加していません。
しかし、全社を挙げてそうじに取り組んでいる姿は、彼らの目にも入っています。
すると、こちらからは何も言わないのに、彼ら乗務員が自発的にバスをキレイにし出したのです。
バスの座席を取り外して隠れた部分をそうじしたり、換気扇を取り外してそうじをしたり・・・・・。

この取組を始めてから、バスの車内でお客様が転んで怪我をする事故が、めっきり減ったそうです。
乗務員たちが、きちんと安全を確認し、丁寧な運転を心がけているからこそでしょう。

特徴③ グループ全体で取り組む

三つ目の特長は、グループ全体で取り組んでいるということ。

各社・各部署から1人ずつメンバーが選ばれ、グループ全体を横断する形で委員会がつくられています。
研修の会場は本社に固定せず、今月はA営業所、来月はB社というふうに会場を変えます。

その際、委員会メンバーが現場を巡回し、
「ここはもっとこうした方がいい」
「ここは参考になるから、ウチも取り入れよう」
という意見交換が行われるのです。

他社・他部署といった第三者から「見る」「見られる」というのが、一番刺激になります。
こうしたことから、同社では、それぞれの人たちが自発的に、かつ楽しく取り組むようになっています。

例えば、関連会社の石見ガスセンターでは、今、事務所の床磨きに取り組んでいます。
長年の汚れが溜まり黒ずんだ床が、磨かれて真っ白に変わってきています。

社員さんたちが楽しそうに取り組んでいるのが伝わってきます。

横の連携から生まれた地域との繋がり

そうじの活動で培われた横の連携により、地域イベントにも積極的に関わるようになりました。

  • 自転車イベントのボランティア参加
  • 地域を巻き込んでの清掃活動
  • 各地区の祭りに参加し、子供たちの記念撮影の場を提供

なども社員さんの発案で行われるようになってきました。

そして、これらの活動は同社のSDGsの取り組みとして発展していっています。

小河英樹社長は、
「私自身が非常に変わった」
「そうじはメンタルトレーニング」
「会社が十~十五年ちゃんとやっていける態勢ができた」
とおっしゃっています。

 

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