香川県高松市を本拠とし、県の内外に12店舗を展開するホームセンター、西村ジョイ。
香川県では知らぬ人はいない、地元の人気店です。
ここで2013年から、弊社のお手伝いにより、「そうじの力」が導入されています。
パートさんも含めると従業員数は650名を超え、一店舗あたりの面積も、大きいところでは東京ドームほどもあります。
それだけに、活動を定着させるのは容易なことではありません。
毎月、一つの店舗を舞台にして、全店舗の店長や現場リーダーたちが集まり、「そうじの力」研修会を開いています。
研修で学んだことを各自の店舗に持ち帰って実践し、それを研修会で検証する、という繰り返しです。
「倉庫在庫ゼロ化」の実現
西村ジョイにおける「そうじの力」とは、キレイにすることが目的ではありません。
「気づき」を養う訓練です。
場が乱れていては、異常や異変に気づくことはできません。
場を整えることで気づきの感度が上がり、様々な効果が生まれてくるのです。
その典型が、「倉庫在庫ゼロ化」の推進です。
不良在庫をなくすため、そして接客時間を確保するため、バックヤードにあった在庫をすべて店頭に出すのです。
同時に、欠品は絶対に出さないという相反する命題も満たさなければならず、とてつもなく難しいチャレンジです。
しかし、整理、整頓、清掃を進めて、場をクリアにし、物の流れを「見える化」したことによって、この困難な「倉庫在庫ゼロ化」が実現しました。
まず、旗艦店のひとつである成合店が「倉庫在庫ゼロ化」になりました。
続いて、同じく看板店である屋島店も達成。
この二店は、ともに店長のリーダーシップが素晴らしく、店長自らがそうじに取り組み、社員たちへの声掛けも活発に行っています。
会社を背負う旗艦店として、共に「負けられない」という、良い意味でのライバル意識もあったと思います。
印象的だったのは、中規模店舗である琴平店です。
成合店と屋島店が達成し、他の店舗の「倉庫在庫ゼロ化」への活動も熱を帯びてきた頃、当時店長だった征木さんが、研修において、
「来月には、必ず倉庫在庫ゼロ化を達成します!」
と力強く宣言してくれたのです。
そして、宣言通りになりました。
いずれの店舗も、既に一年半ほど「倉庫在庫ゼロ化」が維持されています。
生鮮食料品以外、何でも揃うという昨今のホームセンター業界において、これは特異なことでしょう。
最後にものを言うのは”社長の姿勢”
困難な課題を達成できた原動力は、一にも二にも、リーダーシップです。
やはり、リーダーにスイッチが入れば、組織は変わるのです。
そしてその大本は、西村久社長でしょう。
先代であり創業者である西村泰昌会長から経営を引き継いで一年半。
社長は、来る日も来る日も店舗を巡回して、店長、現場社員、パートさんたちに声をかけています。
また「そうじの力」研修会においては、社長自ら汗を流し、泥だらけになりながら、社員と一緒にそうじに取り組んでいます。
(中央で什器を拭いているのが西村社長)
そうした社長の姿勢が、末端にまで拡がりつつあります。
正社員だけでなく、パートの女性やシニアのアルバイトの人たちも、色々なアイデアを出し合って、整理、整頓、清掃に取り組んでくれています。
汚れがちな材木売場や金物売場もキレイに整ってきました。
こちらは材木売り場を裏側から見たところ。
木くずがきれいに掃き清められています。
もともと定評のあった接客態度にも、さらに磨きがかかって明るく親切になっていっているようです。
企業の業種や規模によって抱える課題は様々ですが、最後にものを言うのは社長の姿勢だということを、西村ジョイは教えてくれます。
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